小耳に挟んだ話


59 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/02(土) 22:40:48
先日、骨董市に行った時、あるブースを通りかかったときに小耳に挟んだ会話を。
メモしたわけじゃないから一字一句同じ訳ではないんで、そのつもりで聞いてね。

「○○さんとこの奥さんも癌で亡くなったと」
「そうか確か××さんの主人も癌だったな」
「人形を扱う店の人間には癌が多いよな」
「やっぱり何か吸い取ってるのか、人形の出入りすると」
 
60 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/02(土) 22:41:48
しばらくの沈黙の後
「そういや少し前に、□□さんが新しく店を出すのに品物が足りないからって言ってきて、何点かまわしてやったんだ」
「ふんふん」
「しばらくしてから□□さんが、その内の一つの人形を返してきてな」
「なんで」
「なんか気持ちが悪いんだと。それにその人形を店に出しておくと客がぱったり入らなくなったって言うんだよ」
「ほんとか」
「俺は人形に傷でもつけてそれで難癖つけて返されたのかと思ってな。だからよく調べたんだが、傷も何にも無かった。それでも気味が悪いんで見えるっていう人に見てもらったんだよ」
「なんだって」
「その人形は売られたくないんだと。だから客が来ると売られると思って、客をみんな追い払ってるんだと」
「・・・・・・怖いな」
「人形は怖いわ」


以上、品物を見る振りをしながら耳をダンボにして聞いたお話しでした。
 
61 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 00:34:27
うわすごく面白い話が2つも
ところで、どの時点で「ただの物」から「人形」になるんだろう。
たとえ棒切れでも人形として可愛がった人がいたらそうなのかな。
 
62 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 05:26:17
ひいい怖いおお
 
63 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 05:38:04
>>61
市松とかはわからないけど、型どりして作るタイプはモールドの段階でなにかあるんじゃない?
人間で言う胎児とかそのあたりの状態なのかも。
家の人形はそんなようなことを言っていた。
 
64 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 06:03:57
それは人形者の怖い話でつか
 
65 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 13:25:25
> 家の人形はそんなようなことを言っていた

えっ、何?
 
67 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2008/08/03(日) 17:40:04
>>63
確かにそう思う。作者の念というか想いは型に宿ってる気がする。
作者の強い念(想い)の下で作られた型から生み出された人形は、
その想いを受け継いでいく。
 

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