真実子ちゃん


561 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 15:26:24
親友Aの話。
スレの流れ断ち切るかもしんないし、スレ違いかもしれないけど。

そいつんちの妹、五年前に一四歳で死んでるの。
可愛い子だったけど、アルビノだったし、直射日光に弱かったね。
死因はイジメによる自殺。色素が薄くて髪も真っ白で目は真っ赤。
いつも外に出るときはサングラスしてたし、完全防備。
でもとても可愛い子だったよ、ホントに人形みたいで。おちゃめで。
でも、子供らは残酷だから、「気持ち悪い。」「お化け。」ってね
で、死んじゃって家族の悲しみは相当なものだったよ。
ある日そいつが、俺に「球体関節の人形作り教えてくれ。」って言うから、教えてやったの。
そしたら、出来上がったのは、妹にそっくりな子。120センチになって蘇った。
名前も、妹と同じ「真実子」と付けた。
「どうするのよ?」と聞いたら、そいつはおとっつぁんとおっかさんにあげたのね。
男兄弟五人の後にやっとで生まれた女の子だから、悲しみが深か過ぎて、
おっかさんは狂っちゃってたから。
精神関係の詳しい人には、「駄目。」って言われるかもしれないけど、
そいつんちのおっかさんは、それで安定したよ。
元の普通のやさしいおっかさんに戻った。
まぁ、偶に、「うちの真実子が〜。」って普通に生きてるように話すから、
真実子ちゃんが死んだの知ってる人には不信がられてたけど。
 
562 名前:もしもし、わたし名無しよ[] 投稿日:2006/10/16(月) 15:27:24
いつも、人形の真実子ちゃんはおっかさんの作った服を着てたよ。
お兄ちゃんが作ってくれて、おっかさんが服を作ってくれる。
そいつんちに行く度、真実子ちゃんの顔を見るけど、嬉しそうだったね。
家族みんなに愛されて。
「真実子、一緒に寝ようね」って外に出る以外は、いつも一緒だった。

 ある時、町内で不審火が相次いでて、そいつんちにも火がつけられた。
あいにく、Aは夜のバイトで居なかったし、A以外の兄弟は皆出てってたし、
おとっつぁんは出張中だった。
家には、おっかさんと真実子ちゃんしか居なかった。
焼け跡からおっかさんと真実子ちゃんが発見されたよ。
おっかさんが、抱きしめて部屋の出口の所で倒れてたそうな。
道路側のおっかさんの寝室が焼けただけだった。

「真実子が母さん連れてったんだ。」
と、Aはしみじみと言ってた。
 
563 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 21:08:30
アルビノっ子の髪は金髪のはずだが…そんなことはどうでもいいか
 
564 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 21:15:55
…言葉も出ない…でも、おっかさんは人形の真実子ちゃんと、娘の真実子ちゃんと
今でも幸せだと思うよ。そう思わなきゃやってられない…
 
565 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 21:23:57
金髪っつか薄い黄色だよな
肌も目もピンク色だし
 
566 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 21:27:56
>>563
アルビノの人は白・赤髪だと思ってたが、調べたら白・金・赤等色々あるみたいだね
それはともかく救いのあまりない話だな…
 
568 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 22:04:55
いいな。
髪が真っ白で目が真っ赤なんておとぎ話みだいだ。
真実子ちゃんが生きていたのならお友達になりたかった。
寂しい思いなんてさせなかったのに
 
569 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 22:22:42
作り方聞いても120センチクラスの球体関節なんて早々作れるもんじゃないしなー。
強度が保てて加工できる素材で作ったら重量も相当なもんで、座らせたり着替え
させたり、一人で取り回すのはかなり難しい。

細部にリアリティがなさ過ぎる。
 
570 名前:もしもし、わたし名無しよ[sage] 投稿日:2006/10/16(月) 23:01:05
しかも恐くない、可哀想なだけの話しだからなあ
 

コメントを読む
三巻目 次の話
三巻目 メニュー (1列)  (表)
1列メニュー  Top

名前:
コメント(空白なら拍手のみになります)

 送信